2014年05月29日

子どもの脳

未完成なヒトの脳

ヒトが誕生して200万年も脳を使ってきたので、
私たちのあらゆる活動に、脳が深く関わっています。

脳を生きたまま調べられる方法が見つかったのはごく最近で、
その成果が次々と明らかになってきています。

子育てについても
「未成熟な状態で生まれてきた、ヒトの脳を発達させる働きかけ」
という視点に立つことができます。

近ごろ、
この観点から現代の子育てを見直す必要があるように感じています。

もし、生物が完成した状態で誕生すれば、
すぐに活動を開始できて生き残る確率は高くなります。

けれども環境がそれまでと大きく変化していると、
新しい状況に適応できずに絶滅するおそれがあります。

おそらく人類は環境への順応性を進化上最大の武器として、
未成熟な状態での誕生というリスクをとったのでしょう。

赤ちゃんは環境に働きかけて、
その結果を確かめて行動を再調整することで周囲に適応していきます。

だとすれば現代のように、
あらかじめ快適な人工的環境が用意されていて、
その中でだけ暮らしていると適応の範囲が狭まってしまうのではないでしょうか。

実際のところ現代の脳科学では、
使われない神経ネットワークは活性化されなくなることが知られています。

たとえば猫を使った視覚の研究で、
子猫の時に特定の視覚刺激のみ与えられて、
それ以外は暗闇で育てられた猫は子猫の時に与えられた視覚刺激にしか反応しないということです。

脳のネットワークをできるだけたくさん張り巡らせて有効化するためには、
多様な体験をすることが重要です。

暑さ寒さもそうですし、味覚や嗅覚もそうです。

まずは五感全てにできるだけ多くの刺激に触れることが、
感受性を豊かにするというのは、科学的にも理にかなっているわけです。
物だけでなく人に対しても同じでしょう。

できるだけたくさんの人に接すること。
それも幅広い年齢層の人と。
その後の対人関係を築く基礎となるような気がします。

子どもにとって遊びがなぜ重要なのかということも、
環境について学ぶのに必要だからと考えればすんなり納得がいきます。

大人から見ていたずらに見えることが、
子どもには学習として重要なのです。

このことは教育の専門家も言っています。

大人がつい当たり前のこと、当たり前のものとして見過ごしてしまうことが、
彼ら子どもにとっては珍しいものであり、毎日が発見の連続なのです。

だから「これは後でね」ということは、
二度とない機会を彼らから奪ってしまうことにもつながりかねません。

子どもの発達を邪魔しない大人にならなくてはいけないのです。
脳研究と子育て 脳研究の最先端でも、まだ子どもの脳については、
詳しいことは解っていません。

研究の入り口についたばかりと言っても良いでしょう。

それでも、わかってきたのは、
私たち大人が想像する以上に子どもたちは「理解している」ということです。

環境について、人について、自分からは表現できないけれども、
彼らはかなりのことを知っています。

赤ちゃんとママ

赤ちゃんの脳はめまぐるしく働いている
1〜2歳の子どもの目をじっと観察したことがありますか?

彼らの目は休むことなく動き続けています。
あたかも環境を全て理解しようとしているかのようです。

時々、その目の輝きが増して、
また一段ステップを上がったように思える瞬間があります。

大人が考える学習と幼い子どもがしている学習は、質的に違うということです。

だから大きな子どもに教えるように、幼い子どもに学ばせてはいけないのだと思います。

小さい子にはより適した学習方法があるのです。

抽象的なもの、紙の上のものよりも、実物で五感に働きかけるものが、
子どもには理解しやすいということです。

それは、彼らが脳の中の世界地図を作っている途中であることを考えれば、
納得がいくものではないでしょうか。


img_20140523-191249.jpg

 
posted by ひろ at 14:54| Comment(0) | TrackBack(0) | ブログ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/398196620

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。